2013年7月12日金曜日

おすすめの本体あれこれ

MSXの規格が発表されてから、今年で30年が経過しました。
現在でもヤフオクなどを見ていると、ハード・ソフトが取引されています。
現状でも使えそうなハードを思いつく限り書き並べて見ます。

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1チップMSX
 MSX2相当、SDカード対応、2スロット、SCC内蔵、FM音源内蔵

 良い点
  標準でVGA31KHz出力ができます。
  裏モードで高速動作できる(10MHzくらい)
  DOS2および漢字機能が使える。

 残念な点
  FDDは内蔵していません。(当たり前!)
  本来MSXはFAT12ファイルシステムで動作していることが多いにもかかわらず、SDカードはFAT16での利用が一般的。よって実際の運用では、1チップMSX特有のオペレーションが発生する場合がある。フロッピーのように潤沢にSDカードを交換できるのであれば、それはそれで幸せかも知れない。
   MSX-JEが載っていない。この点では多くのMSX2+に負けている。MSX-JEカートリッジを挿して解決!
  時計バックアップ機能が無い。(FPGAの特性上、仕方が無い)

 使いこなしのTIPS
  FAT16の攻略が鍵
  SCCはスロットを1つ占有した気がする(うろ覚え)
  割り切ってFDDユニット(HBD-F1など)を付けてしまうのも有効
  カセットインタフェースとコンポジット出力は切り替えになっている

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turboR FS-A1GT/ST

 良い点
  なにはともあれR800 CPU。泣く子も黙る16ビット
  Z80も共存しています。
  DOS2やMSX-JEも内蔵しています。
  メモリもたくさん

 残念な点
  カセットインターフェースがありません。なので1台で全てを賄えるわけではないです。
  実勢価格が高価

 使いこなしのTIPS
  メモリは増設しておきたい
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MSX2+ Sanyo PHC-70FD/FD2

 良い点
  BASICコンパイラ内蔵
  メモリ増設用のパターンがある
  FM音源内蔵
  FDDはベルト不使用!

 残念な点
  S端子は無い
  MSX-JEが載っていない

 使いこなしのTIPS
  FDD内部のコンデンサが死ぬので、コンデンサ交換かドライブ交換
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MSX2+ SONY HB-F1XV / XDJ

 良い点
  MSX-JE内蔵、第2水準漢字ROM内蔵、FM音源内蔵
  仕様のバランスは良い

 残念な点
  S端子は無い
  メモリ増設がやりにくい パターンは用意されていない
  FDDはベルト駆動 ベルト交換が必要
  FM音源のコンデンサが死ぬ FM-PACを挿しても音は出ない

 使いこなしのTIPS
  FDDのベルト交換、FM音源のコンデンサ交換は必須
  単3電池を入れる仕様だが、内部に直付けのコイン電池があるので要注意
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MSX2+ 松下 FS-A1WSX

 良い点
  S端子がある
  MSX-JE内蔵
  裏モードで6MHz動作できる
  メモリ増設用のパターンがある

 残念な点
  FDDはベルト駆動 ベルト交換が必要

 使いこなしのTIPS
  自作プログラムから裏モードを使いこなす
  メモリ増設256K~512K

MSX増設RAMカートリッジ MEM-768 を MSX-DOS2化してみる

近頃はオークションでも あまり見掛けなくなったMEM-768 の基板写真です。

まずは全体から
MEM-768
カスタムチップ J9101 です。
ネット上で探しても、このチップについて言及しているサイトは見当たりませんでした。
チップの左下には、ジャンパJP1があります。
JP1の2ピンが何らか設定端子になっており、オープン状態ではR1によりプルアップ。
JP1をショートするとGNDに落ちるようです。
ASCII J9101 and JP1

基板上部には、ROMを載せて欲しそうなランドがあります。
27512といえば、DOS2のカーネルROMも27512が使われていました。
偶然の一致でしょうか?
27512 pattern
分解や改造は自己責任でお願いします。

早速、ROM(27512)とジャンパ(JP1)と、コンデンサC3(104)を載せてみました。
ROMは、DOS2カートリッジから拝借しました。

MSX-DOS2 / 768
早速、MSX2機 FS-A1Fに挿して試してみます。
まずはメモリの確認から。

MSX-DOS2 ramdisk
ニコイチ状態で、普通に動いています。

次は漢字モードです。

MSX-DOS2 kanji mode
こちらも普通に動いています。

これは、ドナーとなりROMを抜かれてしまったDOS2カートリッジ(256K)です。
南無阿弥陀仏

MSX-DOS2 / 256

この改造をすれば、メモリたっぷりのDOS2環境が1スロットの消費のみで手に入ることになります。

ちなみに、ROMを載せた状態でJP1をオープンした場合、ROMは無効になり RAMのみが有効となります。

めでたしめでたし